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お墓に関する基礎知識

改葬(お墓の引越し)

改葬(お墓の引越し)とは、既に埋葬・収蔵しているご遺骨を別の場所へ移転する事をいいます。
年々、お墓の引越しを希望する人が増えてきていますが、改葬を行うには現在お墓のある市区町村長に改葬申請を行い、許可を得なければ改葬することはできません。
お墓の引越しを決めた理由や改葬手順などをご紹介します。


お墓の引越しを決めた理由

改葬理由

●お墓が遠くてお参りが大変
お墓を維持管理することが難しいだけでなく、お墓参りをするためには飛行機や新幹線を使用し泊りがけでないと行けない。出費が負担となってしまうため、住んでいる場所の近くに改葬を検討する方も多いようです。

●既存の墓地に不満がある
現在の墓地が荒れ放題になっていて、まともな管理をされていない場合や、墓地の維持費が高く経済的な負担がかかるため、将来を見据え今のうちに改葬を検討する方も多くいらっしゃいます。

●複数あるお墓を1つにまとめたい
先祖代々に継がれてきたお墓が敷地内に複数あるという場合や、夫婦で守っていくお墓が両実家にある場合など、維持管理の負担を減らすために1つのお墓にまとめたいという方もいます。

●宗旨・宗派を改宗する
現在のお墓を管理する人と承継予定者とで信仰が異なるため改葬を行うケースもあります。

●後継者がいない
お墓は通常代々継がれていくものですが、子どものいない方や子どもが独身のご家庭の場合、将来ため早い段階で代々のお墓は墓じまいをして、永代供養墓に改葬するというケースも増えています。

●既存の墓地が移転する
都市開発や沿線開発などにより、既存の墓地が移転・整理されてしまうため改葬を余儀なくされるケースもあります。


お墓の引越し方法

改葬方法

お墓の引越し(改葬)するためには、市区町村での手続きなどが必要です。こちらでは、改葬の流れについてご説明します。

『墓地使用承諾証』『受け入れ証明書』を発行してもらう
改葬先の墓地(新しい墓地)管理者より『墓地使用承諾書』または『受入証明書』を発行してもらう必要があります。
移転先が決まらないと改葬の許可がもらえませんので、先ずはどこの墓地に改葬したいかをお決めください。
※墓地使用承諾証は墓地によって名称が異なります。
例)「永代使用承諾証」「墓地使用許可証」

必要書類を役場から受取る
既存墓地(今ある墓地)所轄の市区町村役場で『改葬許可申請書』を受け取ります。
各自治体によっては、直接行くことなく申請書をホームページからダウンロードできたり、郵送で受け取ることも可能な場合もありますので、事前に確認しておくと便利です。

申請書の記入
改葬許可申請書の埋葬証明欄など必要事項に記入して、既存墓地(今ある墓地)管理者などに署名・捺印をしてもらいます。
既存の墓地に行くときは必ず事前にご連絡の上、行くようにしてください。

改葬許可の申請
既存墓地(今ある墓地)所轄の市区町村役場へ、記入済みの改葬許可申請書と墓地使用承諾書または受入証明書を提出します。
受理されると『改葬許可証』が発行されます。
※改葬許可証は、承認を受けた改葬許可申請書で代用される場合もあります。

遺骨の取出し
既存墓地(今ある墓地)管理者と日時を決めご遺骨を取出し引き取ります。
魂抜き(閉眼供養) の法事を行い不要な墓石は撤去、区画整理して更地にします。
※墓石の撤去等はご遺骨を新しいお墓に移した後でも大丈夫です。

お墓の引越し完了
日時を決めご遺骨を新しいお墓に移します。この場合に改葬先の墓地管理者に改葬許可証を提示する必要がありますので、紛失等に気をつけましょう。


改葬のよくある質問

改葬のよくある質問

こちらでは、お墓の引越し(改葬)に関するよくある質問をご紹介しています。
こちら以外に疑問点などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

墓石の撤去費はいくら位ですか?
墓地の場所や形状、立地により異なりますが、お墓の大きさ1.0㎡あたり15万円~20万円位といわれています。
只、こちらはあくまでも目安の金額となりますので、必ず事前に石材店などから見積りをもらうようにしましょう。
今ある墓石を新しい墓地へ移設できますか?
公営墓地で改葬申込みが可能なところと寺院墓地は、墓石の一部であれば使用可能な場合もありますが、墓石を建てる際は墓地の区画に合わせますので、移設できない墓地も多くあり全てを使用するのは難しいです。担当になった石材店に相談してみてください。
民営墓地の場合、ほとんどの墓地で移設することはできません。
分骨する場合はどうすればよいですか?
埋葬してあるご遺骨を分骨する場合は、既存墓地の管理者に「分骨証明書」を発行してもらいます。そちらを新しい墓地管理者に提出してご遺骨を埋葬します。
土葬のお墓でも改葬できますか?
土葬のお墓からでも改葬することができます。その場合は、既存墓地所轄の市区町村役場で「改葬許可書」と「火葬許可書」を発行してもらう必要があります。
取り出したご遺骨は洗骨作業後、火葬してから骨壷に収め、新しいお墓に埋葬します。
遺骨を運ぶのは自分以外で方法はありますか?
郵便局の「ゆうパック」でご遺骨を送ることができます。その際は必ず割れ物扱いに指定し郵送してください。
他の宅配業者は、ご遺骨の引き受けはしていません。現在では、ゆうパックのみで取り扱いが可能です。
返還する墓所の永代使用料は戻ってきますか?
墓所の売買はできますか?
永代使用料は基本返金されることはありません。
墓所の売買もできません。兄弟など親族にそのお墓を譲渡することはできます。
お寺からの改葬は、撤去費以外の費用は必要ですか?
「離檀料」が必要な場合があります。法的な支払い義務はありませんが、今までお世話になった感謝の気持ちとしてお布施を渡すという慣習が生まれました。
その他に、御魂抜き(閉眼供養)供養などのお布施が必要になる場合もあります。

まとめ

近年、お墓の引越し(改葬)をされる方が増えています。その方たちのほとんどの方が将来を見据えて、次世代の子どもや孫に負担をかけないため、お墓の管理が難しくそのまま放置されてしまわないようにと考えています。
お墓はご先祖様や大切な方が眠る大事な場所になりますので、移す先にも十分考慮しお決めいただくことが望ましいです。そのために「お墓えらび.net」が良いお墓選びになるお手伝いができれば幸いです。


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